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インプレッション
KAPPA 【柴田 哲孝】 徳間文庫
ミステリ
作者 たかとら   
2009年 9月 29日(火曜日) 14:06

釣り人が惨殺される場面から始まるストーリー。

KAPPAとは、もちろん、あの「河童」のことだ。

 

これは面白そうだ、とぐいぐい読み進んだが・・・。

 

自閉症気味の少年とか、刑事、老人、そして主人公のルポライターの設定などは安定感があり、ストーリーも小気味よい。

 

が、終盤、河童の正体がワニガメと判ってからが・・・。

いや、ワニガメが捕まって放されるところまでは良い。

 

しかし、最後にもう一捻り欲しかった。

池のほとりから覗く一組の目。人間に酷似した肢体・・・。

 

などと含みを残した描写があったなら、第一級のエンターテインメントとして称賛されたのではないか。

 

しかし、実際には、河童の正体は巨大ワニガメだったという超自然的な話は一切出ずにストーリーは終わってしまっている。

 

それなりに面白い作品ではある

 

 

 

最終更新 2009年 9月 30日(水曜日) 00:50
 
センター・オブ・ジ・アース
SF&ファンタジー
作者 たかとら   
2009年 9月 28日(月曜日) 00:00

「地底旅行」のリメイクだと思って見始めたら、そうではなかった・・・。

 

時代設定は現代。

ジュール・ヴェルヌの「地底旅行」を本当の話だと信じる主人公の兄の足跡を辿る形で物語が進行する。

 

これまで、この「地底旅行」は、何度か映画化しているが、その小説そのものを小道具として使おうとするなんて、これがリ・イマジネーションというべきものか

 

映像については、さすが最新の映画だけあって、文句のつけどころがない(映画の公開当時は、3D映画として宣伝されていたが、衛星放送では普通の映画)。

 

ただ、これからというときに、もう地上に戻る話になっていて、今一つ盛り上がりに欠けたままで終わってしまったのは残念。

 

もう少し、地底の驚異の場面を増やし、原作小説とのからみを活かせば、奥の深い映画になったのではないか。

が、全体としては、非常にきれいな画面で楽しめる映画である

最終更新 2009年 9月 30日(水曜日) 00:52
 
映画「黒部の太陽」全記録 【熊井 啓】 新潮文庫
その他(インプレッション)
作者 たかとら   
2009年 3月 18日(水曜日) 23:32

本屋でふと見かけた「黒部の太陽」の題名。
懐かしいなあ、というのが第一印象だった。

そう、管理人は幼稚園だか小学校の頃に、この映画を見ているのである、映画館で。
真っ暗な穴の中でひたすらトンネルを掘り、水がドバーっと出てくる内容で、途中の休憩時間に映画館の外に出たのがすごく眩しかったのを覚えている。

もちろん自分から連れて行ってくれなどと頼んだわけではなく、この映画といい、バルジ大作戦といい、おそらく内容が理解できないのに父親はよく連れていったものだ、と後になって妙に感心したものだった

早速、家に帰って読み始めてみたが、実は懐かしさにかまけて、内容をよく確認せずに買ってきたものだから、その内容にはびっくりした。

作者の熊井啓の名前は、どこかで聞いたことがあるかなあという程度で、この映画の監督であることは今回初めて知った。そして、なぜ彼がこの本を書くことになったかも。

読み進めていくと、この映画が、当時、大変な問題作だったんだなあということが浮き彫りにされていく。
三船敏郎と石原裕次郎の二大スター競演であることは知っていた。ずいぶん前になるが、テレビでオンエアされたときも見た記憶があるが、子供のときに見た印象ほどではなかった。この本の中でも語られているように、数十分もカットされた短縮版となっていたのだ。ただ、事故の再現シーンは特撮など使っていなくて、実際にやっているということは伝わってきていた。

そうした、作り物ではない本物の迫力シーンが当時の話題となっていたのだと理解していたのだが、話題性はそれだけではなかったのだ。

高度成長期の巨大建築物のダム建設を題材にした点、二大スターの独立プロを巡る映画会社の配給の真実など、これだけの話題満載の映画なんて、今どき考えられない。
それだけの超話題作だったにも関わらず、レンタルDVDでも見かけた記憶がなかったし、BS・CSでも見たことがない。
どこか、誰か、封印している力が存在しているのだ。

そうした生々しい業界の裏側が淡々と語られていく。これは面白い。これが、あとこんなに(200~300ページ)も続くのか、どんな凄い事実が出てくるのかと期待していたが、後半は映画のシナリオでちょっとがっかりした
が、シナリオはシナリオで、映画のシーンが想像できてなかなか良かったが

さて、本論に戻ると、子供の頃には全然知らなかった、映画会社の協定に翻弄される二大スターと監督たちとのやり取りが細かく語られていく。
この本を読んで初めて知った、二大スターの俳優としてだけではなく、プロデューサーとしての顔。当時、30代、40代で独立プロダクションを持ち、映画を作ってしまうというのは、今では想像もできない。なぜ父親が三船敏郎だ、石原裕次郎だと騒いでいたのかが、やっと判ったような気がした

何も判らずにスクリーンの迫力に圧倒されていた子供のときから数十年。それなりにスクリーンの内外を理解できるようになった年齢の今、もう一度ノーカットで、三船敏郎、石原裕次郎、そして熊井啓監督の思いを受け止めてみたいものだ

最終更新 2009年 3月 19日(木曜日) 01:19
 
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