昨年、アウリスを火葬したときは、遺体をペット霊園(火葬場)に運び、手続きを済ませ、火葬炉に入るところを見届けて、後は帰宅し、出勤したのだった。
それから、土曜日になって、骨壺に入ったアウリスが祭壇に祀られているところを確認し、お線香をあげて、後は霊園に任せて、数日後に他のペットたちと納骨堂に合同納骨の予定だった。
ところが、霊園側から、
「一旦、自宅へ安置し、数日してから納骨しても構わない」
と言われ、そのときまでは
「いつまでも引きずっていてもよくないだろう」
と考えていたのが、
「後で後悔するかもしれないので、一旦は家へ連れ帰ってやろう」
ということで、自宅へ連れ帰ったのだった。
家へ帰ってきたアウリスは、居間の中心でいつもたかとらのすぐそばに居ることになり、そうなると、なかなか手放すのが寂しいように思えることとなって、
「そろそろ納骨してあげないとなあ」
と思いつつ、納骨日は穏やかな晴れた日でなければとか、お盆までとかお彼岸までとか言ってるうちに、今年に入ってしまっていた。
そのころには、
「春のお彼岸を過ぎたらすぐに一周忌。そのころにはさすがに納骨をしよう」
と心に決めていた。